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140字の壁で分断されていた連続postを繋げ直しました。

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鼓動が腕に振動として伝わってくる。
デジタマは冷えたこの体よりも暖かかった。

モノドラモンとズイードミレニアモンが溶けあったタマゴ。
エニアックが、大丈夫だと言ってくれた。俺の大切な……。

硬い地面の上にタマゴを置いて、俺はデジヴァイスを握りしめる。
振り上げて、何度も叩きつけ、ついにタマゴが割れた。
中身がザラザラとノイズの音を立てて散っていく。
その瞬間、目が合った気がした。

(俺は、何度でもお前を殺せるよ。)

声に出さず呟いて、殻のかけらを踏んで砕く。粉々に。二度と甦らないように。

(ごめんな、モノドラモン。)

お前を、お前たちを犠牲にしたんだから、これが最後でありますように。
ぎゅっと目を閉じて祈る。

握りしめた手を開くと、デジヴァイスの液晶にヒビが入っていた。
液晶にノイズが走る。
まるで暗い海の波のように、ざざざと絶え間無く音が響いている。

いつから俺は、敵も味方も平気で殺せるようになっていたのだろう?
嫌だと叫んで泣いて逃げ出せたなら、迷い立ち止まるほど弱かったなら。
まともで居られたはずなのに。
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「僕がずっとほしかったのは君かもしれない」

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あの日、太一くんを助け出したあの日。
僕にとっての12月31日。
みんなにとっての存在しない一日。

泣きながらアグモンと別れた。
子供だった。涙腺が弱かった。


それからはずっと
またあの場所へ行きたい、
呼ばれなくてもいいから
帰れなくなってもいいから
そう願いながら過ごしていた。


次の夏、とても嬉しかった。
チャンスだと思った。

あれから俺は努力して
泣かないくらいに強くなった。

でも賢を守るには足りなかった。


だからあの大会で戦った。
誰より強くなりたくて。

そして何もかもを失った。
泣くことも、笑うことも。



なにもない「はじまり」で
初めて出会ったとき
運命も絆も感じなかった。

それは
感じる心が壊れていたせいかもしれないし
本当に求めている相手ではなかったからかもしれない。

前へ進みたい衝動だけが
自分を生かす原動力だった。

目的は、忘れてしまっていたから。


いま、失ったものの代わりに、
新しい何かを手に入れたのかもしれない。

最初にほしかったものは、
あのときの気持ちは
もうどこにもないけれど。

この両手の中で
こぼれおちる涙を受け止めてくれる
ちいさな鼓動が
きっと応えを、
孵すと信じて温める。

2011年10月30日
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